コーティングの説明
間違いだらけのコーティング
コーティングに対しての認識の改め
さて、自動車におけるコーティングとはどの様な意味があるのでしょうか?
恐らく、ほとんどの人がコーティングとは輝きを出すため、塗装を守る為。
このような認識がほとんどではないのでしょうか?
まずここで一つだけはっきりさせたいことがあります。
【コーティングで輝きが増す】
このことに関して言えばこの答えは不正解になります。
コーティングでは輝きは増しません。
増したとしてもほんの少しだけの世界のお話であり、輝きは磨きで出します!
磨くことによって軽度の傷の除去を行い、下層にある傷の無い塗装を出すことで塗装本来の艶と取り戻します。
まずこの事をご理解下さい。
そして次にはっきりさせたいことがあります。
【コーティングをすれば汚れが付かない、若しくは傷が入らない】
コーティング初期段階では上記のような錯覚を感じることもあるかもしれませんが基本的にコーティングを施工したからと言っても汚れが付かない訳でもありませんし、傷は普通に入ります。
そもそもコーティングでよく言われる表現に【コーティング膜】を言う言葉が使われます。
当店でも一般のお客様に分かりやすいようにご説明する意味で【膜】と言う言葉を使いますが実際には膜は出来ません。
確かに膜を作るような施工も出来なくもないので可能ではあるのですが塗装とのレベリングの問題や厚い膜圧で施工出来ない部分(エンブレムの際等)が出ます。そして何より膜が出来るレベルでコーティングを施工してしまえば美観と言う部分が犠牲になり、とてもお客様に納車出来るような外観にはなりません。
これは実際にガンを使い厚塗りをやって頂ければ分かることですがまず最悪な見た目になります。
ムラと言う表現を通り越してしまうレベルです。
そして硬いコーティングであり、追従性が無いコーティング剤であれば膜圧を付けてしまえば表面がクラックすら起こしかねません。
簡単にご説明しますと、美観を求めるレベルでコーティングを綺麗に施工するには【拭き取り】と言う作業、若しくはポリッシャーでの塗りこみと言う作業でしかまともに仕上がりません。
勘の良い人ならこの時点でお気づきになられるかもしれませんがそう言うことです!!
綺麗に施工するには拭き取りと言う作業を行います。
基本的に液体であるコーティング剤を拭き取れば膜など出来ません。
※例外もありますが通説として。
塗装の穴に入り込んでいる部分は上手く美観を損ねないまま硬化するかもしれませんが基本的にコーティングは【膜】ではなくて拭き取りで残った【残留物】と言うのが正しい表現となります。
ではここで話を戻します。
【コーティングを施工したら傷が入りにくい?】
僅か残留物程度の存在であるコーティングと言う存在で物理的摩擦に耐えられるでしょうか???
同時に良く言われます鉛筆硬度で○Hと言う硬さを表現し、売り込んでいるコーティング剤もありますがこれも可笑しなお話です。
ここで豆腐をイメージ下さい。
この豆腐を塗装と思ってください。
この豆腐の上に金箔を貼ってみるとしましょう!
ここでは金箔をコーティングだとイメージします。
どんなに金箔が塗装より硬くても所詮はミクロンの世界であり、塗装が柔らかければコーティングが如何に硬くても意味がありません。
ベースである豆腐が柔らかいので如何に金箔が塗装の二倍三倍硬くとも箸で簡単に金箔は破れてしまいます。
そしてここで再度お話を戻します。
【汚れが付かない??親水のほうがよい?】
それでは一般的にコーティングのイメージとして考えやすいのはお風呂の窓ガラスです。
窓ガラスは基本的に表面が強固な膜で覆われております。
ですが毎日お風呂に入れば僅か一ヶ月で白いウロコが付着してしまいます。
最初は綺麗に水が流れていたのに、水に含まれている成分が蓄積したり、シャンプーや洗剤の成分が付着したりながら徐々に付着物が蓄積し水が引っかかり親水の表面は早期で弱撥水のように変わってしまいます。
ではこれを車に置き換えてください。
車とはお風呂場なんかとは比べ物にならないレベルで過酷な環境下にさらされます。
紫外線や雨、砂ホコリは勿論のこと、塩害、鉄粉、ピッチやタール、そして走行による物理的な摩擦、その他様々な外的要因に常にさらされております。
それを僅か数μにも満たないコーティングで守れるでしょうか?
親水性をキープ出来るでしょうか?
ここであえてコーティング膜が数μあると考えたとしても無理があるのがご理解頂けるかと思います。
ではコーティングってどんな意味があるのでしょうか?
それは個別の塗装に合わせてコーティングの意味、場合によってはコーティングと言う存在の位置づけすら変わってしまうのが普通のことなのです。
沢山の例がありますのでザックリと例を紹介します。
まず新車と中古車ではコーティングの基本的意味が分かれます。
新車でのコーティングの位置づけを言ってしまえば、新車特有である、鉄板焼付け塗装時に表面に出来る僅か5μ程度の琺瑯層を如何に保護出来るか?若しくは如何に保護の助長が出来るかが本旨となります。
逆に中古車では既にこのホーロー層が無いものと判断し、塗装をリメイク(密度)をイメージしたコーティング剤の選別になるのが本旨だと解釈します。
まずこの本旨をクリアした上で初めて、撥水だの艶だのを求めるのが基本だと言うことをご理解下さい。
この事を人で例えてみましょう☆
ある女性がいるとして、この女性がお化粧をもっと上手くなりたい!綺麗に見える化粧品が無いかと探しているとします。
しかしこの女性の肌はニキビだらけです!
ここでこのニキビだらけの女性の肌を中古車の塗装とイメージして下さい。
綺麗に見える化粧品やメイクのスキルの前にまずはこのニキビを治すことが最初に問題にしなければなりません。
この女性がまだ若くてニキビ一つ無い綺麗な肌(車では新車)なら艶や撥水等を選択する余地あるかと思いますが、まずは基本を整えてからのスタートになるのが普通かと思います。
新車ではどんなコーティング剤を施工したとしてもある程度は良い結果になります。
しかし同じコーティング剤でも中古車に施工しても同じ結果にはならないのが普通なのです。
以上のことからコーティング剤は全て塗装(肌)に依存します。
仮に本当に最強なコーティング剤があったとしても全ては本来の塗装が綺麗なことが前提なのです。
そしてこのポイントを上手く誤魔化してコーティング剤を宣伝するコート剤もあります。
それはポリッシャーでの塗りこみによる施工です。
まずポリッシャーを使うと言う時点で必ず塗装は研磨されます。
研磨されると言う事は傷を消していることになります。
研磨剤が入っていなくともバフだけで塗装は磨けますので削れます・。
ここが誤魔化しの一つのポイントです!
ポリッシャーによるコーティング剤の塗りこみは磨きと同時に行っているので輝きが増して見えたり、コーティング剤だけで厚みが増しているように見える目の錯覚なのです。
特に新車にポリッシャーを使うこと=上記で述べた新車特有であり何より強い琺瑯層にダメージを入れることになります。
この理由から当店では新車にポリッシャーを使うことを推奨しておりません。
まだまだ様々なことがあるのですがコーティング剤とは綺麗を維持する為、塗装を保護するための1つのツールでしかありません。
コーティングに過度な期待を寄せても、コーティング剤単体だけでは残念な結果にしかならないのが現実なのです。
輝きを取り戻すのは磨き!
輝きを維持するのはメンテナンス!
コーティングとはこのメンテナンスを行いやすくする為の潤滑油と言う位置づけのほうが正しい解釈だと言えます。
大手コーティングメーカーやプロショップでこのような正しい情報が発信されておらず、世間の認識が間違えた方向性になっていると言う現実を様々なコーティング剤、様々なメンテナンス剤を使用してきた結果として言い切れることであります。
そして一般のお客様は知りません。
コーティングを施工することで僅かでも傷が入り、僅かでも塗装にダメージが入っている事実を!
このことに関してはお客様には個別でご説明させて頂きますが、本来、塗装とはコーティングの施工にすら耐えられない脆弱な存在です。
当店では如何にこの脆弱な塗装に傷を極力入れることなくコーティングの施工が出来るか?
追求した結果、開発されたコーティング剤を使用します。
それでも僅かに塗装にダメージ入れてしまいますが、そこは他の部分で賄えるようにメンテナンスから総合的なケア方法をシステムとして確立しました。
プロアマ問わず、今まで様々なコーティング剤を使用してきました。
今まで数百万ものお金を出して様々なコーティング剤を購入してきましたが。。。
コーティング単体で満足出来る製品に出会ったことがありません。
だから自社開発に乗り出しましたがそれでもコーティング単体では満足出来ません。
むしろここで満足してしまえるようなコーティング剤が出来上がったのなら!!!
それは車からワイパーを無くすことに匹敵する偉業なのかと思います。
物理的に難しい世界ではありますが。。。
足りない部分はメンテナンスで補う。
むしろメンテナンスとの連動性が出来るコーティング剤で無くては意味が無いことになります。
メンテナンス>コーティング剤
21世紀現在の技術ではこの方程式から逃れる事は出来ません。
イコール
メンテナンスに勝る塗装保護はありません。
そう言う意味で言えば、【コーティング屋】ではなく【メンテナンス屋】と言うのが本来なら広まるべき言葉なのかもしれません。
本来ならまだまだお伝えしたいことは山ほどありますし当店の新車プランである『現状で最強プラン』はコーティングと言う解釈よりは禁じ手である塗装に近い意味合いがあったりもしますことから多少例外にはなりますが同じくメンテナンスに勝る塗装保護は御座いません。
また違った角度から本当の意味でのコーティングとは?を解釈しますとこのような正しい知識を車を所有するオーナーであるお客様ご自身が理解することが最強の愛車保護だと思っております。
本来なら私たちカーディテイルショップは正しい情報をお客様に伝え、サポートする側でなくてはなりません。
しかしカーディテイル業界は閉鎖的な世界です、
個人経営が基本であり、国家資格が無い業界ですにでプロと名乗ってしまえばプロになってしまうのです。
そうなると指針となる大手メーカーが正しい情報を発信しなければなりません。
しかしそれが出来ていない現実。
大手メーカーはコーティング剤が売ることが仕事です。
しかし私たち施工店は【結果】を踏まえたお客様の満足と【結果】を踏まえた実際の塗装保護を追及したいと思う見ているモノの違い、そして温度差があるのが現状なのです。
間違えた方向性に進んでいるコーティング業界。
間違えた認識のまま安易に磨き、安易にコーティングをしたことによってお客様が不満を感じたとします。
恐らくこのお客様は二度とコーティングなんてしないと思ってしまうでしょう。。。
カーコーティング業界は不景気です。
利益を求めたくなるのは痛いほど分かります。
しかしこのようなお客様が増えてしまった未来はどうなるのでしょうか??
カーディテイルと言う閉鎖的な業界ですし時に私はこの業界を胡散臭いと言ってしまう場合もあります。
業界全体を変えたい。
常にこの想いがあります。
正しい情報をお客様に伝え、一時の利益だけを求めるのではなく、出来ることと出来ないことを伝える。
本来であればメンテナンスはお客様ご自身で出来ることなのです。
このことに関しては特設サイトでご説明をしますがちょっとした知識で出来てしまう世界なのです。
理想的なコーティング剤が何年後に出来るかはわかりません。
夢を追いかけることも素敵なことだと思いますが。。。
まずは現実問題を解決しなければなりません。
世間に広まる間違えた認識。
まずここから改善しなくてはならないとの思いでご説明をさせて頂きました。
当店では千差万別で変わるお車一台一台を見極めて最適だと思われるコーティング剤をお勧めさせて頂きます。
以上のことから当店ではガラスコーティング、フッ素、ハイブリッド、水性だとしてもお値段は変わりません。
ここまでご説明をさせて頂きましたのでご理解頂けるかと思いますが種類に拘る意味があまりに少ないのが現状なのです。
※勿論塗装によってはこのコーティング剤でないと難しいとの判断もあります。
※塗装の状態によっては劇的に結果が変わることもあります。
全ては塗装に依存するコーティング剤。
ご理解頂けますと幸いで御座います。
車とは高価であり一生に何台も買える物ではありません。当店では自分の車と解釈をし丁寧な作業を行います!無駄に塗装にダメージを入れるような従来の作業を行いませんので安心してお任せ下さい☆